小学校1学期終業式の挨拶例文集!担任・校長・児童代表で使える言葉

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小学校の1学期終業式は、子どもたちの成長を讃え、次のステップに向かう気持ちを整える大切な時間です。

その中でも「先生の挨拶」や「児童代表のスピーチ」は、式全体の雰囲気を決める重要な役割を持っています。

この記事では、1学期の締めくくりにふさわしい挨拶の作り方と、立場別の例文を多数紹介。

担任の先生、校長先生、児童代表、それぞれの立場に合わせた“そのまま使える原稿”を掲載しています。

短くても心に残る言葉で、子どもたちが前向きな気持ちで夏を迎えられるように。

読みやすい構成と具体的な言葉選びで、どなたでも安心してスピーチを仕上げられる内容です。

【第1章】1学期終業式の挨拶とは?その意義と目的

1学期の終業式は、4か月間の努力を振り返り、次の学期へ気持ちをつなぐ大切な式です。

その中心にある「挨拶」には、子どもたちの学びや成長を認め、前向きな気持ちを育てる役割があります。

この章では、終業式の挨拶が持つ意味と目的を整理し、言葉の力で子どもたちを励ます視点を解説します。

終業式の挨拶が持つ3つの役割

終業式の挨拶には、単なる式の挨拶以上の大切な意図があります。

それは「努力の承認」「次への意欲」「学校全体の一体感」の3つです。

役割 内容
努力の承認 児童一人ひとりの頑張りや成長を認め、達成感を持たせる。
次への意欲 夏休みを通して学びをつなぎ、2学期への期待を高める。
一体感の醸成 クラスや学校全体のつながりを再確認し、安心して新学期を迎える準備を整える。

終業式の挨拶は、子どもたちに「自分の努力が認められた」という実感を与える時間です。

それが次のステップに向かう自信の源になります。

先生の言葉が子どもに与える心理的効果

終業式の挨拶で先生が伝える言葉には、想像以上の影響力があります。

子どもたちは、自分の頑張りを言葉で認めてもらうことで、安心感とやる気を感じ取ります。

たとえば「春よりも落ち着いて学習できるようになりましたね」といった具体的な表現は、児童の記憶に残りやすいです。

抽象的な褒め言葉よりも、具体的な行動を認める一言のほうが、はるかに心に響きます。

児童・保護者・地域が感じる「節目のメッセージ」

終業式の挨拶は、実は子どもたちだけでなく、保護者や地域にとっても意味のあるメッセージです。

「子どもたちの成長をみんなで喜ぶ場」としての役割を果たすことで、学校と家庭、地域社会の信頼関係を深めます。

先生の一言が「安心して任せられる学校」という印象を作ることもあります。

つまり、終業式の挨拶は“言葉のセレモニー”。

子どもたち・家庭・地域をやさしくつなぐ架け橋のような存在なのです。【第2章】挨拶を作る前に知っておきたい3つの基本構成

終業式の挨拶を上手につくるためには、「何を」「どの順番で」話すかを整理することが大切です。

この章では、聞きやすく印象に残る挨拶の基本構成を3つのパートに分けて紹介します。

短い時間でも伝わる言葉の流れをつくることが、子どもたちの記憶に残るコツです。

① 導入(感謝と振り返り)

最初の部分では、1学期を通しての成長や努力を認める一言を入れると、聞く子どもたちの心をつかめます。

「4月に比べて、みなさんの顔がとても頼もしくなりましたね」といった言葉が効果的です。

ここでは、全体に向けてやさしく語りかけるトーンを意識しましょう。

導入で伝える内容 例文の方向性
1学期の振り返り 「4月からここまで、いろんなことを学びましたね。」
努力への感謝 「毎日元気に登校して、たくさんのことに挑戦しましたね。」
雰囲気づくり 「みなさんの笑顔が教室を明るくしてくれました。」

導入部分は“ありがとう”の気持ちを伝えるパートです。

形式的ではなく、具体的な姿を思い浮かべながら話すと自然な温かみが出ます。

② 本文(努力を称え、夏休みへの意識づけ)

挨拶の中心となる部分です。ここでは、子どもたちが1学期にがんばった内容を取り上げながら、次のステップにつなげるメッセージを入れます。

たとえば「計算が速くなった」「友達との協力が増えた」など、学習や生活面での変化を具体的に伝えると効果的です。

本文での焦点 例文・話題の方向
努力の承認 「漢字の練習を毎日がんばった人も多かったですね。」
次への意欲 「この努力を2学期につなげていきましょう。」
心構え 「自分で考えて行動する時間を大切にしてください。」

本文では“努力の具体化”がポイント。

子どもたちは自分の成長を言葉にしてもらうことで、自信と安心を得られます。

③ 結び(期待と励まし)

最後のパートでは、2学期への期待や励ましの言葉を入れて締めくくります。

この部分で意識したいのは、「次もがんばろう」と自然に感じられるポジティブな表現です。

結びで使える表現例 言葉の方向性
前向きなメッセージ 「また元気に学校で会える日を楽しみにしています。」
新学期への期待 「2学期も力を合わせてがんばりましょう。」
やさしい締めの言葉 「これからもみんなの笑顔をたくさん見せてくださいね。」

終わりの言葉には「楽しみにしている」「期待している」といった表現を使うと、聞く人の心が温かくなります。

短くても気持ちのこもった一言が、印象を大きく変えます。

話す時間と語りかけ方の目安

終業式は全校で行われるため、挨拶の長さも大切です。

目安としては、1分から2分ほどが最も集中して聞いてもらいやすい長さです。

また、話すときは一方的に読むのではなく、目線を上げてゆっくり語りかけるようにしましょう。

時間の目安 スタイル
約1分 短くまとめたいとき(児童代表など)
約2分 担任や校長先生の一般的なスピーチ
3分以上 保護者会など、説明要素を含む場合のみ

短くても心がこもっていれば、十分に伝わります。

大切なのは、言葉の長さよりも「やさしく語る姿勢」です。【第3章】シーン別 1学期終業式の挨拶例文【完全保存版】

ここでは、実際にすぐ使える終業式の挨拶例文を、立場や場面別にまとめました。

担任の先生、校長先生、児童代表、保護者代表など、それぞれの立場に合わせた言葉の選び方を紹介します。

そのまま式で読める原稿として活用できる内容になっています。

〈担任の先生向け〉スタンダードな例文(約2分)

1学期を通して子どもたちの努力を認め、安心して次の学期を迎えられるようにまとめたスタンダードな挨拶です。

みなさん、おはようございます。

今日で1学期が終わりますね。

4月の始まりから、授業や掃除、運動会など、たくさんの行事を乗り越えました。

その中で、友達と協力したり、わからないことを教え合ったりする姿がたくさん見られました。

この数か月で、みなさんがとてもたくましくなったと感じています。

明日からは夏休みです。自分のペースでゆっくり過ごしながら、また元気な笑顔を見せてください。

2学期に、さらに成長したみなさんに会えることを楽しみにしています。

〈担任の先生向け〉やさしいトーンの短縮版(約1分)

低学年や集中力が続きにくい子どもたちに向けた、短くわかりやすい挨拶例です。

みなさん、1学期をよくがんばりましたね。

毎日えがおであいさつしてくれて、先生はとてもうれしかったです。

おともだちとたすけ合ったり、おべんきょうをがんばったりしましたね。

なつやすみもげんきにすごして、またあいましょう。

〈校長先生向け〉全校児童に伝える挨拶例(約3分)

学校全体に向けたメッセージ性のある挨拶です。成長・努力・未来への期待をバランスよく盛り込みます。

おはようございます。みなさん、今日で1学期が終わります。

4月のころは少し緊張した表情だったみなさんも、今ではすっかり学校生活に慣れ、立派に行動できるようになりました。

授業でがんばった人、友達を助けた人、いろんな場面で努力する姿が見られました。

先生たちは、その一つひとつをしっかり見ていましたよ。

この1学期間の成長は、これからのみなさんの力になります。

夏休みの間も、家の人との時間をたいせつにして、いろんな体験をしてください。

そして2学期には、またみんなの元気な笑顔を見せてくださいね。

〈児童代表向け〉作文調の挨拶例(約1分30秒)

児童が代表として話す場合に使える、やさしく自然な作文風の例です。

みなさん、おはようございます。

今日で1学期が終わります。

4月のころは、わからないこともたくさんありましたが、先生や友達に教えてもらいながらがんばりました。

運動会では、みんなで力を合わせて走ったり応援したりして、とてもたのしかったです。

2学期も、新しいことにちょうせんしたいです。

ありがとうございました。

〈1年生担任向け〉ひらがな中心のやさしい例文

まだ学校生活に慣れきっていない1年生向けに、やさしい言葉だけでまとめた挨拶です。

1ねんせいのみなさん、1がっき、よくがんばりましたね。

まいにち、げんきにあいさつをしてくれてうれしかったです。

なつやすみは、はやねはやおきをして、たのしいじかんをすごしてください。

にがつにまた、みんなにあえるのをたのしみにしています。

〈保護者代表向け〉感謝を伝える締めの言葉

保護者やPTA代表が式で一言挨拶をする場面に使える、穏やかな文調の例です。

保護者を代表して、一言ごあいさつ申し上げます。

1学期間、先生方には子どもたちの成長をあたたかく見守っていただき、心より感謝申し上げます。

また、子どもたちは日々の生活の中で多くのことを学び、心も体もたくましく成長しました。

これからの夏休みが、子どもたちにとって実りある時間となることを願っております。

立場 おすすめ時間 トーンの目安
担任の先生 1〜2分 あたたかく、子どもたちに寄り添う
校長先生 2〜3分 全体をまとめ、未来を見据える
児童代表 1分前後 素直でわかりやすい表現
保護者代表 1〜2分 感謝と協力の姿勢を表す

挨拶の目的は「伝えること」よりも「心を届けること」です。

短い言葉でも、気持ちがこもっていれば十分に伝わります。【第4章】長めの挨拶フルバージョン例文【そのまま読める原稿】

ここでは、終業式でそのまま使える「フルバージョン挨拶原稿」を4パターン紹介します。

担任・校長・代表スピーチなど、状況に応じてそのまま読み上げられる内容です。

一字一句そのまま式で使用できる完成度の高い原稿です。

① 児童の成長を具体的に讃える挨拶(約500字)

子どもたちの努力や変化を丁寧に認めるタイプの挨拶です。日々の成長を振り返り、やる気を育てます。

みなさん、おはようございます。

今日で1学期が終わります。

4月、少し緊張した顔で教室に入ってきたみなさんを、先生は今でもよく覚えています。

それが今では、すっかり学校に慣れて、笑顔であいさつをし、友達と協力して行動できるようになりました。

授業では、はじめは難しかったことも、あきらめずに挑戦する姿が見られましたね。

運動会では、力を合わせてがんばる姿がとても印象的でした。

この1学期間の努力が、みなさんを確実に成長させました。

これからも、「わかった!」「できた!」という気持ちをたいせつにしてください。

2学期も、みんなの笑顔と努力を楽しみにしています。

② 夏休みの安全と意欲を促す挨拶(約600字)

学期を締めくくりながら、夏の時間を前向きに過ごすためのメッセージを込めた例文です。

みなさん、おはようございます。

4月からの1学期、本当によくがんばりました。

勉強に集中する姿、友達を思いやる気持ち、学校生活を大切にする態度、そのすべてがとても素晴らしかったです。

この数か月の間に、できることがたくさん増えましたね。

これからは、夏休みです。時間を大切に使いながら、自分の好きなことに取り組んでみてください。

本を読むこと、家の人のお手伝いをすること、新しいことを学ぶこと。

どんな体験も、きっと自分を成長させてくれます。

また、生活のリズムを大切にして、笑顔で毎日を過ごしてください。

そして2学期の初日、また教室で元気にあいさつできることを楽しみにしています。

意図 構成のポイント
夏休みへの導入 自分の時間をどう使うかを前向きに提案
メッセージ性 「自由と責任」のバランスを意識した語り

③ 努力と友情をテーマにした感動的な挨拶(約700字)

努力・協力・友情をキーワードに、感情を込めて語るタイプの長文挨拶です。

みなさん、おはようございます。

今日で1学期が終わりますね。

この4か月間をふりかえると、みなさんがたくさんの「できた!」を積み重ねてきたことが思い出されます。

授業では、わからなかったことが少しずつ理解できるようになり、友達と助け合う姿も増えました。

運動会の練習では、暑い中でも声をかけ合いながら、一生けんめい取り組んでいましたね。

先生は、みなさんが仲間を信じて頑張る姿を見て、とても感動しました。

人の力は、自分ひとりだけでは限られています。

けれど、仲間と一緒なら、もっと大きな力を出すことができます。

この1学期に学んだ「協力する心」を、これからもたいせつにしてほしいと思います。

夏休みの間も、思いやりを忘れずに、元気に過ごしてください。

そして、また2学期に、笑顔で会いましょう。

④ 校長先生視点の式典用スピーチ(約800字)

全校児童を前にした式典形式のスピーチです。落ち着いた調子で、学校全体を見渡す視点を重視しています。

おはようございます。校長の○○です。

今日で1学期が終わります。みなさん、この4か月間、本当によくがんばりました。

4月には新しい友達、新しい先生、新しい学年。わくわくする気持ちと同時に、少しの不安もあったと思います。

しかし、日々の学校生活の中で、少しずつ自信をつけ、笑顔がふえましたね。

授業では意見を発表する勇気を持ち、行事では仲間と力を合わせることができました。

みなさんの前向きな姿勢を、先生たちはとても誇りに思っています。

この1学期を通して学んだことは、これからの人生の大切な土台になります。

夏の間も、自分の時間をたいせつにし、家の人や地域の方々への感謝の気持ちを忘れずに過ごしてください。

そして2学期、またみんなの明るい笑顔に会えることを楽しみにしています。

どの挨拶も、構成は共通しています。

冒頭で「感謝」、中盤で「努力の承認」、締めくくりで「未来への期待」。

この流れが、子どもたちの心にしっかり残るスピーチを作ります。

構成パート ポイント
導入 感謝・振り返り・安心感
本文 努力・成長・学びの共有
結び 希望・励まし・未来への期待

長い挨拶ほど、内容を詰めすぎず「間」と「リズム」を意識することが大切です。

ひとつひとつの言葉に気持ちを込めて話すと、より伝わるスピーチになります。【第5章】挨拶をより印象的にする工夫とテクニック

どんなに内容が良くても、「話し方」や「言葉の選び方」で印象は大きく変わります。

この章では、聞く人の心に残るスピーチに仕上げるための、ちょっとしたコツを紹介します。

読み方や言葉のリズムを意識するだけで、挨拶の印象は驚くほど変わります。

言葉のリズムと「間」の取り方

挨拶をするときは、ただ原稿を読むのではなく、話すテンポを意識することが大切です。

特に、「節目の言葉」のあとに一呼吸おくと、聞き手に余韻を残せます。

たとえば、「今日で1学期が終わります。」のあとに1秒間の間を入れるだけで、聞く側は「いよいよ終業式だ」と感じ取れます。

テクニック 効果
間をおく 言葉の重みが増し、印象に残る
語尾をはっきり 話のまとまりが出る
一文を短く 小学生にも理解しやすくなる

言葉を詰め込むよりも、伝えたいことを「ゆっくり」「ていねいに」話すことが一番の印象づくりです。

聞き手を引き込むエピソードの入れ方

挨拶に短いエピソードを入れると、ぐっと親しみやすくなります。

たとえば「掃除の時間にみんなで声をかけ合っていたのが印象的でした」といった一言を添えるだけで、具体的な情景が浮かびます。

これは、子どもたち自身が「自分たちのことを言ってくれている」と感じるからです。

エピソードの種類 使うと効果的な場面
授業中のがんばり 努力を具体的に伝えたいとき
行事での協力 チームワークを強調したいとき
日常の小さな成長 個々の変化を褒めたいとき

「自分たちの話だ」と感じるスピーチほど、児童の心に残ります。

難しい話をしようとせず、目の前の子どもたちの姿を素直に伝えることが大切です。

子どもに伝わる「やさしい日本語」の選び方

小学生に向けたスピーチでは、難しい言葉を使いすぎないようにしましょう。

たとえば「努力」「挑戦」「継続」といった言葉は、短い説明を添えることで理解が深まります。

「努力とは、あきらめずに続けることです。」といった補足を加えると効果的です。

難しい言葉 やさしい言い換え例
継続 つづけること
挑戦 やってみること
目標 がんばること
協力 ちからを合わせること

聞いて理解できる言葉を選ぶことが、印象的なスピーチの第一歩です。

子どもの年齢や理解度を意識して、語りかけるように話しましょう。

印象に残る挨拶とは、「上手に話すこと」ではなく「相手の心に寄り添うこと」です。

その思いが言葉に自然と表れたとき、スピーチはぐっと伝わりやすくなります。

【第6章】よくある質問Q&A【終業式のスピーチ準備】

終業式の挨拶を準備する先生から、よく寄せられる質問をまとめました。

短いスピーチでも印象に残るようにするための、実践的なヒントを紹介します。

緊張せず、自然に話せるようになるコツを押さえておきましょう。

Q1. どのくらいの時間で話すのがちょうどいいですか?

一般的には、1分から2分程度が最も聞きやすい長さです。

1分だと約250〜300文字、2分で600文字程度を目安にするとよいでしょう。

短い挨拶でも「感謝・振り返り・励まし」の3要素を意識すれば十分に伝わります。

対象 理想の長さ ポイント
低学年 約1分 やさしい言葉で短くまとめる
中学年 約1分半 具体的な例を入れて伝える
高学年 約2分 自分の考えを少し交える

長さよりも「伝えたいことが明確かどうか」が大切です。

Q2. 話すときに緊張しないコツはありますか?

緊張を完全になくすことは難しいですが、「いつも通り」を意識するだけでぐっと落ち着けます。

原稿をすべて暗記しようとせず、話の流れを覚えておくと自然に話せます。

また、児童の顔を見ながら話すと、安心して言葉が出てくるようになります。

ポイント 効果
深呼吸をして話し始める 落ち着いた声を出しやすくなる
児童の方を見る 話の流れが自然になる
笑顔を意識する 親近感が生まれる

緊張しても大丈夫。大切なのは、丁寧に伝えようとする気持ちです。

Q3. ユーモアを入れてもいいですか?

はい、もちろん大丈夫です。ただし、「笑わせる」よりも「和ませる」ことを目的にしましょう。

子どもたちがくすっと笑えるような身近な話題を1つ入れると、場の空気がやわらぎます。

たとえば、「先生も夏休みの宿題があったらどうしようかな」といった軽い話題がちょうど良いです。

ユーモアの使い方 注意点
自分を少しネタにする 相手をからかわない
季節の話題を入れる 長く話しすぎない
笑顔で語る 無理にウケを狙わない

子どもたちが安心して笑える話題を選ぶことがポイントです。

Q4. 式の時間が押している場合、どう対応すればいいですか?

全体の進行を優先し、挨拶は短縮して問題ありません。

導入の「感謝」部分を残し、本文を1〜2文にまとめるだけでも立派なスピーチになります。

「短くても心がこもっていれば十分伝わる」──これを覚えておきましょう。

短縮のコツ
感謝を中心に 「この1学期間、よくがんばりましたね。」
次への期待を一言 「また2学期に笑顔で会いましょう。」

焦らず、落ち着いて伝えることで、聞く側の印象もぐっと良くなります。

Q5. 原稿を見ながら話しても大丈夫ですか?

もちろん問題ありません。むしろ安全で正確に話すためには、原稿を手元に置くほうが安心です。

ただし、読み上げるだけではなく、時々顔を上げて子どもたちに目線を向けましょう。

方法 印象
完全暗記 スムーズだがプレッシャーが大きい
要点メモ 自然な流れで話せる
原稿を持つ 安心感があり、内容の正確さが保てる

無理に覚えようとせず、「伝える姿勢」を大切にしてください。

スピーチは“上手さ”よりも“誠実さ”が伝わるものです。

先生の言葉を子どもたちはしっかりと受け止めています。【第7章】まとめ|児童の記憶に残る「優しい挨拶」を目指して

1学期の終業式の挨拶は、ただ学期を締めくくるだけの言葉ではありません。

子どもたちに「頑張ってよかった」と思わせ、次のステップへと心を向けさせる、ひとつの物語のような時間です。

挨拶は、教師と児童の信頼関係を再確認し、前向きな気持ちで新しい季節を迎えるための架け橋なのです。

子どもたちの頑張りを認める

挨拶の中で最も大切なのは、「がんばったね」という承認の言葉です。

それは、点数や成績とは関係なく、子どもが日々積み重ねてきた努力を受け止めることを意味します。

「掃除をがんばった人」「友達に優しくできた人」など、どんな小さなことでも良いのです。

具体的に認められることで、子どもたちは“自分の存在が大切にされている”と感じます。

言葉の例 効果
「よくここまでがんばりましたね。」 努力の承認
「友達を思いやる姿がすてきでした。」 行動の評価
「できることがふえましたね。」 成長の実感

子どもが“自分のがんばりを見てくれている”と感じることが、何よりのごほうびです。

夏休みを安心して過ごせるメッセージを伝える

終業式の挨拶では、夏休みを前向きに過ごせるような言葉を添えるのも大切です。

「家の人といっしょに過ごす時間をたいせつにしてね」といった一言があるだけで、児童の心に安心感が生まれます。

また、「本を読んだり、いろんなことに挑戦してみよう」と促すことで、自然と学びの意識も続きます。

伝えたいメッセージ ねらい
「家の人と楽しくすごそう」 家庭とのつながりを強める
「新しいことに挑戦しよう」 意欲の継続を促す
「2学期にまた笑顔で会おう」 安心感と期待を高める

夏休みへの言葉は、未来へ向けた“やさしい約束”のようなものです。

2学期に向けての前向きな一言で締めくくる

最後は、次の学期への希望を感じさせる言葉で終えるのが理想的です。

「次はこんなことに挑戦しよう」「またみんなでがんばろう」といった言葉が、次の行動へのモチベーションになります。

終業式の最後に、子どもたちが「2学期が楽しみだな」と思えるような空気をつくりましょう。

締めくくりの言葉例 メッセージの方向性
「また新しいことに挑戦しよう。」 意欲を引き出す
「次の学期も力を合わせよう。」 協力の姿勢を育てる
「先生はみんなを応援しています。」 安心感を与える

締めの一言で、子どもたちの心に「がんばってみよう」という灯をともすことができます。

挨拶は“式を終えるための言葉”ではなく、“新しい始まりへの合図”。

一人ひとりの子どもが「次も頑張りたい」と思える、そんな温かい言葉で締めくくってください。

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